HOME震災語り劇「てくてく」公演レポート > 2013年2月3日

語り劇「てくてくIII〜消えた“あしあと”を取り戻す日まで〜」
上演報告
2013年2月3日(@パレス神戸)

 

東日本大震災からまもなく2年。

「私たちに何ができるのか?」という迷いと共に、
被災地に何度か通い、実際に見たこと、聞いたことを
言葉、音楽、映像を使って伝える「語り劇」
2月3日、神戸の元町にあるパレス神戸さんで行いました。

今回は、宮城県名取市から、閖上中学校で被災したお琴と、
それを偶然発見した箏奏者の磯貝真紀さんにも
参加していただいての語り劇です。

いつもは語りに合わせる音楽はピアノのみですが、
今回は、そこに箏の音色が加わるのです。
きっと、観に来てくださった方々の心に、
印象的に、そして、強く届くはずです。
 

当日は、比較的暖かい日曜日になりました。
朝9時に集合し、リハーサルや、受付準備、
また、今回は、宮崎県の物産の販売も行う為、
その準備も合わせて行いました。

そして、出演者一同、緊張の中、会場の13時30分を迎えました。

出演者がお声掛けして観に来てくださった方はもちろん、
プロジェクト1−2を10年以上応援してくださっている岡山県津山市の方や、
朝日新聞に載った記事をご覧になってお越しくださった方など、
うれしいお顔が次々と受付に来てくださいました。

それと同時に、私たちの緊張は高まるのですが・・・



14時・・・いよいよ開演です。
磯貝さんの、地震と津波の発生、
それによって生まれた多くの不安を表す激しいお箏の音色。

弦が切れたのかと思うくらいに強い音から始まった「語り劇」。

とにかく、この時間は、東日本大震災で日常を失った人々と、
人がいなくなり、さびしく、悲しいまちとなってしまった被災地に思いをはせ、
その人々とまちを思い気持ちを共有したい・・・
そんな気持ちで、出演者一同、それぞれの役割に必死に取り組みました。

約45分の上演中、何度か客席からのすすり泣く声を耳にし、
その声にこちらも気持ちを押されながら伝え、無事に終了。




語り劇に続いては、お箏の磯貝さんとピアノの坂口、
そして、ヴォーカルの直樹でミニコンサート。

皆さんのよくご存じの邦楽を中心に、7曲を披露。
お客さんに手拍子で参加していただく場面も・・・♪


ステージプログラムが終了した後は、宮城県の物産品の販売です。



東北から神戸に移住された家族(お母さん)の方々が集まって、
神戸の洋菓子屋さんと協力して作り出した
べこっこロール」という名のロールケーキや、
東北でがんばっている会社の商品(仙台味噌、味噌かりんとう、味噌ピーナッツ、味噌ドレッシングなど)、
それに、語り劇「てくてく」シリーズの主題歌、
「今ここにいる奇跡」が入ったチャリティーCDなど、並べて販売。


宮城県の特産品とべこっこロールは、あっという間に完売!
お客さんたちの「がんばれっ!東北!」の気持ちが伝わってきました。



もうすぐ2年目を迎える東日本大震災の被災地を「忘れない」・・・
簡単なようで、とても難しい事です。
人は、常に日常に追われ、時はあっという間に過ぎて行ってしまうものだから・・・

だから私たちは伝え続けたい、
声を上げずに耐えて生きている被災地の方々のことを、
生活の“あしあと”をすべて失くし、泣き声をあげているまちのことを・・・


今回の語り劇の公演にあたり、
多くの方々のご協力をいただきましたこと、心から感謝申し上げます。
ありがとうございました。

今後とも、末長くよろしくお願い申し上げます。


 

 

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